- Uchi Soto
- 2021.03.29
これから求められるエクステリア&ガーデンデザイナー
樋渡 達彦
こんにちは。インテリア・エクステリア専門会社「セキスイデザインワークス」の樋渡です。
私はエクステリアの専門なので、この連載では「これから求められるエクステリア&ガーデンデザイナー」について情報を共有していきたいと思います。
どうぞよろしくお願い致します。
話は変わりますが、季節もだんだん春めいてきて「うち」から「そと」へ飛び出したくなる陽気になってきました。
しかし、続くコロナ禍で巣ごもりを余儀なくされた生活。
なので我が家を見直す人が増えているのは皆さんもご承知の通りです。
これからはこの陽気に誘われて、不自由だったお庭に目を向ける人が増えてきます。
そこで、第一回目の今回は、「おうち時間をもっと楽しもう!」 ~お庭編~ としてお伝えしたく思います。
私もよくお庭の相談を受けますが、「どんなお庭にしたいですか?」という問いかけに、「ウッドデッキが欲しい!」
「お洒落なテラスをつくりたい!」と答える方が多い(ほとんど)かと思います。
この答えはもちろん要望なので間違っていなく、なぜお庭を活用出来ていないか、お庭に出る機会が少ないかというと、1階床レベルとお庭レベルに大きな段差があるために他なりません。
つまり、この段差を解消してあげればお庭に出て楽しもうという気持ちになります。
これがお庭づくりの第一歩です。
この後、陥りがちなのはウッドデッキでしたら「木の種類は何にしましょうか?」「色は?」「形は?」「大きさは?」といった「見た目」の話をしてしまいがちですが、この話をはじめるとまとまるものもまとまりません。
テラスに出て何をするか。どんなことが出来るか。
また、このテラスの先はどうなっているか。どうなっているとどんな暮らしが待っているか。
などのように商品について話を進めるのではなく、カタチの無い空間活用提案が出来ると人は話に引き込まれます。
お客様が我が家の庭で想像していた以上の暮らし(遊び)が出来るんだと感じた瞬間、私たちデザイナーを信頼してくれてお互いの想いを形にすることが出来ます。
こちらの写真もそんな想いを共有してできた作品です。
建物は千葉県にある株式会社 住工房スタイルさんで、都市近郊ならではの立地を上手く活用し、空間を大切に考えて表現する工務店とのコラボ作品です。配置や間取りも、お庭との一体感を考えて当初から設計されています。段差を少なくして「うち」と「そと」をつなぐことでお庭が身近な空間となり、外からの視線をほど良く遮ることで、おのずと家族が安心して集う場所が完成します。
私たちもインテリアコーディネーターと同じで、お庭での暮らし方提案が出来たら、あとはファニチャーや夜のライティングなど、お庭に価値を付加した提案をきちんとしていく事で、完成した時のお客様が感じる満足度は高いものとなります。
ポイントは、私たちの仕事は「モノ」売りではなく「コト」売りなので、プロが手を加える事で暮らしが変わり、今を楽しめるお庭をお客様に寄り添って伝えられるかにかっています。
分かっているけど、なかなか出来ていない方も意外と多いのではないでしょうか?
これからお庭の需要が高まる季節です。
素敵な価値あるお庭を数多くつくっていきましょう!